丈山苑や佐喜知庵でいろいろな経験をした小生は、その後も機会を作っては
各地(といっても行動範囲はしれてますが)の似たような施設を訪ね歩きました。
いってみれば「呈茶所おたく」ですが、自分ではすっかり「さすらいの茶人」の
つもりです。
昨日、茶会を愉しむと思えば、今日はひとり静かに茶を啜る。
月を偲び、花を愛で、久しく顔を見ぬと案ずれば、 風の音に
その勇名を聞く。 ああ、さすらいの茶人よどこへ行く。
念のためにことわっておきますが、小生は茶人などという段階では全然ありませんし、
また、茶人をめざそうというような志も全く持ち合わせておりません。
というより、茶人とは何かすらよくわからないというのが、正直なところです。
ただ、こんな風に自分を、旭か裕ちゃん(歳がわかる)のように見立てながら、
おっと、またこんな場所に来てしまったか、今日はどんな悪人を懲らしめる運命か。
などと考えながら、初めて訪れる茶室の前に立つ...というのも、
どうしてなかなか気分が出るものです。
馬鹿な話はさておいて、「茶道を覗けば」でお話しした、丈山苑や佐喜知庵の
すぐ近くの市に、やはり同じような施設があります。
時期的には少し後になりますが、ここも例の如く、仕事の帰りにうろうろしていて
見つけました。
こちらは、寄贈者である、この辺りに本拠を持つ大手自動車関連会社の名前が
由来らしく、伝想庵というなかなかムードのある名称がついています。
例の如く呈茶券(や、やすい!)を求めてから、親施設である市の文化会館の
広い日本庭園のなかをゆっくり歩いて伝想庵の入口まで来ますと...
どうも客と思しき和服の女性が行き交うのが目につきます。
ここもどうやら、あまり素人が出入りするところではなさそうです。
ま、小生はなんといっても、さすらいの茶人ですから。 驚きません。 (つづく)
コメント
[…] 以前お話ししたことのある、伝想庵へ行こうとした時のことです。 […]
[…] 「よしなよ! 姐さん。 教える時は相手をよく確かめるもんだぜ。」 […]
[…] 小生のライフワークになっている呈茶所めぐりは、この程度でも […]