異端の茶会_3(すし、そば、酒)

 そば屋にも、すし屋にも、また酒の店にも、必ず気のきいた客や、
手慣れた常連の客というものがいて、タイミングよく注文するとか、
見事な食いっぷりを見せる_ といったような様子が想像できます。

寿司湯呑

 そんな店に、いわゆる素人の客が入ってくると、ウロウロしたり、
ちっとも注文しなかったり、変な取り合わせのものを頼んだり、などと
みっともない振る舞いをしそうです。 (小生は、いつもそんな具合ですが)

 こういうときに、丁寧に接してくれてとても親切な店もあれば、
「ちっ! とんでもねぇど素人が来たもんだぜ」と言わぬばかりの態度を
見せる店があります。後者のような店では、居合わせた客も、店主と
同じような雰囲気を漂わせたりします。

 こちらは金を払って飲食をしようとする客です。
本来ならば、ヴェテラン客だろうが初心者だろうが、その客に合わせて
こそ、プロの商売人と言えます。 料理を作るのは得意だが、客扱いは
苦手だというならば、修業をし直すか、店頭は人に任せて奥で料理して
いるべきです。

 しかし、こんな態度を堂々と見せているということは、それでよい、
客は店に合わせるべきだと考えているのでしょう。

 例えば、小生がちょいとした縁があって、以前ちょくちょく行った、北陸の
すし屋では、忙しい時間帯に行こうものなら、主人は眉間にしわを寄せて
魚をさばいていたりして、慣れぬ客はみな腫れものに触るように、びくびく
しながら注文します。
 思い切って、「あのー 中トロを...」などと言うと、「今日は無し!」と、
にべもありません。  今度は「では、はまちを...」というと、しばらく
無言のまま今の作業を続けた後、やっと「はまち」に手が行くのをみて、
固唾をのんで見守っていた客は、ほっと肩の力を抜く_ などといった
具合です。

抹茶茶碗(志野)

 話は全然違いますが_
茶会へ出席すると、小生はこの手の話をつい思い出します。 
ウロウロしていて、みっともなく振る舞ったりしているので、
「ちっ!」という声が聞こえてくるような気がするのです。 (つづく)

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