これも茶道_7(悪名高き謙譲)

  大寄せ17
   (写真は本文とは関係ありません)

 茶会では、客側で一人リーダー(正客)を決めておき、この人が、皆を代表して
お茶を出す側のリーダー(亭主)に挨拶したり質問したりする約束になっているようで、
 このリーダー同士が、あうんの呼吸で質問したり、それに答えたりする様子が、
これこそ茶会の醍醐味であるという人もいたりして、なかなかに半人前の茶人では
正客は務まらぬとされているようです。

 ところが、大寄せでは直前まで、この正客が決まっておらず、席(お茶を飲む部屋)に
入って座る時に、一番上座に座った人が正客だと看做されますので、誰が座るかで
当然、譲り合いが始まります。

 「お正客お願いできますか?」「あら、私などとんでもない、どうぞどうぞ、あなたこそ」
「では、あちらの方に一緒に頼んでみましょうか」「そういたしましょうか」
 そんなことをしている間にも1人36秒の持ち時間はどんどん過ぎてゆきますので、
他の客も、主催者側もじりじりしながら、そんな様子を見守ることになります。

 これが有名な「正客の譲り合い(正客バトル)」で、これがあるから大寄せには
行かない、という人がいるくらい、悪名の高いもの(らしい)です。

  正客2
   (写真は本文とは関係ありません)

 さらに、この譲り合いのメンバーの中に、本当は自分が正客をぜひやりたいのだが、
人から強く推薦されぬ内に引き受けたのでは、自分がやりたいと思っているようで
(思っているのですが)みっともない、などと考えて、とりあえず他の人を推薦する...
というようなややこしい輩も混じっているため、話が一層わかりにくくなります。

 客の中に男がいると、まず第一候補として声がかかるようで、小生にも時々正客の
依頼があります。 そんなとき、面倒だからいっそ引き受けてやろうかと思ったりも
しますが、残念ながら小生では、正客がどこで何をするものやらさっぱりわからず、
腹黒い推薦者はともかく、他のまじめな同席者に迷惑ですから、さすがに辞退します。

 なにしろ小生の場合は、客を代表して質問するどころか、自分のお茶の飲み方を
質問したいくらいなのですから。

 さて、中くらいの規模の大寄せでのことです。
とても気になるヴェテラン2人組がいました。 (つづく)

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