「決死の覚悟」で中国行きを決断した_ というお話の続きです。
もちろん、保険関連は充分に手配しました。また、学生時代からの
友人で今は結構大きな企業の中国支社長をしている男に連絡を
とって、「何かあったらとにかく連絡を入れればよい」という言質を
もらいました。
これでよし。 後はできるだけ体調を整えて、酷い乗り物酔いを
しても比較的早く回復できるようにしておかなくては...。
よく考えてみると、肝心の仕事については、すっかり放っておいて
乗り物酔いの準備ばかりしています。 これすなわち「仕事に行く」
というより「乗り物酔いに行く」といったところです。
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さて、いよいよ当日になりました。 ひとつ大きく息を吸ってから
思い切って自宅を出て...と、まるで巌流島に向かうみたいですが、
今までの経験から、心静かに乗り物に乗ることが肝要なので、決して
急いで列車に飛び乗ったりしてはいけません。
まず最初は近くの駅でJRに乗り、途中で私鉄の特急に乗り換えて
中部空港まで行くのですが_ この最初のJRの駅でのことです。
ホームに入ってきた列車が、どういうわけか小生が待っている位置
まで来ずに、大分手前で停まってしまいました。
一体何事かと思ってしばらく躊躇したのち、あわてて列車の所まで
(重い荷物を引きずって)走って行ったのですが、目の前で扉が閉じ、
列車は無情にも小生を置いて発車してしまったではありませんか!
後になって、この列車は連結数が少ないために、通常の停車位置
とは違う位置に停車する_ということが解りましたが、小生はもともと
JRや私鉄にはほとんど乗ったことがありませんので、こういう知識が
全然足らないのです。
急いで時刻表を確認したところ、次のJRに乗ると、私鉄の特急への
乗り換えのための時間は4分しかありません。この4分でJRのホーム
を出て、どこにあるのかよくはわからぬ私鉄の改札へ向かい、切符を
買って(予め買っておけ!)特急に飛び乗るなどということが果たして
可能か!?
とまあ、こんな感じで中国への長旅が始まったのですが、最初の
一歩を心静かに踏み出すことに完全に失敗した小生は、JRが走り
出した時には、もうすでに乗り物酔いモードに入っており、この先の
旅程を考えると_ すっかり気が重くなってしまって、できることなら
全てをうっちゃっておいて逃げ出したい気分でした。
(写真は本文とは関係ありません)
そして、とにもかくにも、無事に上海行きの便に乗ることはできたの
ですが、当然のことながら、もうかなり気分が悪くなっており、機内で
出された早めの昼食は、とても食べられる体調ではなかったのです。
そういえば、朝早く家を出たので、朝食も満足に食べていなかった
ような... (最悪の状況で_ この項つづく)
コメント
小生の人生で海外旅行は、実に2001年の上海と蘇州のみです。
現地での様々な日々をなつかしく思い出しています。
当時のバスと言えば、かなり華奢でおんぼろで、道行く人の交通マナーは無く、日本とは異なりかなり安定に欠けた走行でした。
おまけに、蘇州に向かう時、我が乗車のバスが追突事故を起こし(運転手の居眠り?)仲間のカメラがその衝撃で飛び、破損して・・・ってなこともありました。
地震の恐れは無いと、高速道路の橋脚も心細い太さで「大丈夫かいな?」と感じたことも思い出しました。
さてさて、貴殿がどのような道行きとなるか?次回を心配しながら楽しみにします。
中国の目覚ましい高度成長により、少なからず少しでも快適なバス運行が実現していることと祈るばかりです。
高速道路やバスはオリンピックのせいもあってか結構まともでしたが、
交通マナーは(2001年から)10年経ってもあまり変わっていないようで、
交差点には我先に突っ込むとか、その間をぬうように歩行者が通り過ぎる
とか、まさに驚くべき様相でした。
そういう意味では、快適なバス運行とはとても言えなかったのですが...
後は、本文にて。