薄茶を飲むために、案内されるまま再びテラスを通って、リビングに
戻ります。
ところで先程から通るたびに気になっていたのですが、テラスのそこ
ここに、モミジの葉が落ちていて、大変風情があります。
そしてよくよく見ると、どうもこれは自然に落ちているのではなくて、
それらしく置いてあるようです。
う~む、利休が掃除の後で落ち葉を少し庭に散らしたという、あれかな。
いずれにしても、こういった工夫がしてあるのを見つけるのは、とても
嬉しいですよね。
薄茶席は、リビングの一角に、紹鷗棚と短冊の掛物でこんな具合に設え
てありました。
すごくよさそうな水差しと棗が飾ってあります。
他の道具も含めて、何か由緒とかテーマとかいったことがあるのかもしれ
ませんが、次々と出てくる道具に、小生はとてもついていけなくて、残念
ながらまさに猫に小判状態です。
この席で、ゆっくりとくつろいで、いろいろな話をしながら薄茶を頂き
ました。
菓子はこんなんでしたが、秋の山で拾ってきたイメージなのかな。
さて、
名残惜しいですがそろそろお暇する時間です。
今回も本当に楽しく、印象深い茶会でした……。
すっかり再変身した黒紳士や、寧日庵の皆さんとお別れの挨拶をして、
娘とともに我が家に戻るべく車を走らせながら、小生の頭からは、あの
最後の薄茶席に飾ってあった、短冊の光景が消えませんでした。
あれは有名な茶人の書_ などという物ではなく、寧日庵のメンバーが、
とても時間をかけて(今回の茶会のために)書いたものなのだそうです。
そして、それは詠み人知らずの、こんな歌だったのです。
「茶の花の白あたたかく師を偲ぶ」 (この項おわり)
コメント
いい歌ですね。
寧日庵の方々のお気持ちがすーと入って参ります。
2016年の秋に何の知識もないままお招き頂いた事を思い出しました。
はじめは緊張しましたが、次第にリラックスして楽しい初体験をさせて頂きました。
この場を借りて感謝の気持ちをお伝えします。
有難うございました。
また、楽しい時間を過ごせるといいですね。
(kitapon 注: Mさんは、小生のカミさんとは40年の知己でした)