さて、茶会の日が近づいて来たので、小生は例の「客の心得」の本を
引っ張り出してきて、時間を見つけては手順の確認に余念が無かったの
ですが、娘はというと、一向に、本を読んだり練習したりしている気配
がないのです。
(写真は本文とは関係ありません)
小生は大いに気をもんで「おい、大丈夫か」と、時々確認するのです
が、娘はのんきに構えていて、全然動じる様子が見えません。
それどころか、茶会の数日前になってから「私、着物にするし」_
などと言いだしました。
いや、和装で行くのは大いに結構です。折角の茶会ですし、娘も
「準主賓」ぐらいの扱いで招待されていますので、第一回の時のように
普段着で行くよりもはるかに望ましく、「よく言った」と褒めてやりたい
くらいです。
でも、成人式と卒業式に振袖を着た以外は着物に縁がなかった娘が、
急に「着物」といっても、そう簡単に事が済むわけではないであろう
ことは、お分かり頂けると思います。
_まぁ、カミさんのものが色々とありましたし、着付けを手伝って
くれる人もいましたので(ドタバタの後で)何とかなったのですが、
これによって、「正客」の話がますます遠のいたのも確かです。
で、この話はどうなったかというと、なんと当日、寧日庵へ向けて
出発する車の助手席に座ってから、初めて娘は茶道の入門書を開いた
のです。(ダカラナンドモイッタヂャナイカ!)
結局のところ、譬え(補助椅子に座って)みっともなくとも、正客は
小生がやるから、せいぜい濃茶の飲み方でも勉強しておきなさい_と、
娘に言わざるを得なかったのでした……。
ところで、前回は穏やかな天気のもと、野点て風の薄茶席を堪能した
ことが印象に残っていますが、今回も素晴らしい天気に恵まれました。
その上、今回は前2回よりも少し時期が遅かったおかげで、ちょうど
紅葉の季節にあたったため、茶会に向かう途中の山道は素晴らしい眺め
だったのです。
そして_ 期待に違わず、寧日庵も見事な紅葉に彩られていました。
(ちっとも茶会が始まりませんが、 この項つづく)
コメント
貴方様の娘御は速読がお得意の筈で御座いますから
ご心配にはおよびませぬのに・・・
そのままにしていたら、多分ものすごくいい加減に振る舞って、
これでいいんじゃない_ という感じになったのではないかと。
ま、それはそれでもいいんですけどね。 考えてみれば私と
大差ないかもしれませんから。