小生のカミさんの「茶道教室」にいろいろな人が集まってびっくり、
という話の続きです。
高価な道具や設備を揃えることが(経済的に)不可能な我が家ですが、
せっかく集まってくれる皆さんに、何とか茶道の楽しさ(?)を伝えたいと、
カミさんはいつも腐心していたように思います。
(我が家のベランダを庭に見立てたもの)
さて、我が家に集まってくれる人達の中に、数人の仲間で共同で使える
別荘のような住宅を建てようと計画している人達がいました。
この人達は、茶道は好きなのだが、皆家庭や仕事を持った主婦なので
それぞれに忙しく、そんなに本格的に茶道を稽古しているわけではない
とか、このところしばらく稽古から遠ざかっているというような人が多く、
ではいっそのこと、この新築する住宅を茶室付きにして、そこへ月に1回
ぐらい、小生のカミさんを招いて、茶道の稽古をしたらどうだろう……
というような話になったらしいのです。
それはいい、とても楽しい計画ではないか_というわけで話はどんどん
進みました。
小生のカミさんも(メンバーではありませんが)大喜びで、茶室の設計や
茶道具の選定などの手伝いに参加させてもらい、やがて、将来に無限の
夢を秘めた素晴らしい茶室付き住宅が完成したのです。
(このあたりの話は、当時を思い出しながら、しかも直接タッチしていない
小生の主観で書いていますので、誤解や不正確な部分がありそうです)
そして、この茶室は「寧日庵(ねいじつあん)」と名付けられました。
ところが、この「寧日庵」が完成してまもなく、小生のカミさんはガンが
見つかってあっけなく亡くなってしまいました。
その後何か月かが経って、ようやく家の中のゴタゴタも収まり、小生も
落ち着きを取り戻してきたころ、「寧日庵」のメンバーの一人が我が家に
来宅したおり、(当方の事情で頓挫してしまっていた)寧日庵での茶道の
稽古を、最近やっと始めることができそうである_との報告をしてくれた
のです。 (この項つづく)