(写真は辻留「茶懐石」より)
最後の切り札も役に立たぬことを思い知らされ、次第に絶望感に
襲われ始めた小生です。 何故こんなに面倒な手順がいるのだろう。
自分流で適当に食べてはいけないのだろうか。
本にある懐石の手順とは例えばこうです。
(最初の料理が全員に運ばれた後、いただきますの挨拶の直後)
***
右手で汁椀の蓋を、左手で飯椀の蓋を、同時にとって、右を上に
左を下に重ね合わせ、右手で上から深く持って、膳の右わきに
置きます。
次に箸を取り、汁椀をとり上げて一口飲んで次に飯椀を取り上げて
一口食べて膳にもどし、汁を今度は実も一緒にいただきます。
*** (「裏千家茶の湯」より)
本当に皆こんな食べ方をするのだろうか。
馬鹿げている! 全然、料理を味わう雰囲気ではない!
などと毒づいてみても、しょせん負け犬の遠吠えにしか聞こえません。
こうして、食事の手順をとても覚えきれないことを悟った小生ですが、
それだけではありません。 まだ、濃茶の飲み方も勉強しなければ
ならないのです。
(写真はNHK「趣味悠々・点前を楽しむ」より)
これはいけない。 全然間に合いません。
もともと大英断をして、懐石の食べ方と濃茶の飲み方を覚えるだけに
絞ったはずです。 ところが、実際にはそれすらとても無理と判明した
わけで、 この調子では泣きながら帰るどころか、泣きながら出かける
というようなことになりそうです。
何かよい言い訳を考えて、当日欠席の連絡をするのはどうだろう...
例のごとく、小生得意の逃げ道の模索が始まります。
しかし、さすがにこの時点でドタキャンでは、いかにも情けないような
気がします。 本番は明後日...。
う~む。
ここに至って、ついに進退きわまった小生です。 (つづく)