小生が友人のMさんに渡した茶会の入門書の最初の方には、何が
書いてあるかというと、「服装と持ち物」とか、茶会での常識的な注意点
に続いて、「薄茶の飲み方」や「蹲の使い方」、さらに「茶室への」入り方
(寧日庵は躙口から入ります)などが書いてあります。
「まあ、このあたりまで読めば充分でしょう。」
だって、今回の茶会では、まさか懐石が出たり、濃茶を飲むことになる
はずはないのですから。
因みに昨年は、初炭、(別室で腰かけて)点心、薄茶という手順でした。
もちろん、上にあげた項目だけ読んだとしても、初めての人が本気で
覚えようとしたら大変です。これでは「何も勉強せずに」出席しても充分に
楽しめるはずの茶会になりません。
でも大丈夫、一生懸命勉強する必要はないのです。
軽く頭の中に入れておいて、あとは小生の真似をすればいいのですから
全然問題ありません。
いやいや、小生が完璧に振舞うと言っているのではなくて、小生と同じ
ように失敗していれば大丈夫と言っているのです。
ところで、小生だって本を読んでおかなくちゃ...
何度もお話しているように、小生も茶道に関して全くの素人です。
でも、たとえ素人ばかりの連客であっても、正客の振舞い方一つで、席の
雰囲気は左右され、そして正客の振舞いとは、いかに規則正しく手順を
踏むか_ ということとは違うということを、昨年の寧日庵茶会を通して、
何となく理解できたような気がします。
ただし、少なくとも正客を演じるつもりならば最低限の手順ぐらいを
知っていなくては、話が始まらないでしょう。
ということで、いつもの図書館へ行っていつものお気に入りの本を探し
ました。 この本は何かある時いつも頼りにしている本で、その内容は、
小生の知りたいことを全て、ピッタリ、網羅しています。
つまり、お茶の点て方などの亭主側のことはどうでもよくて、
(客も、亭主側の心を知るべきだ_とかいう話はこの際おいておくとして)
茶会に招かれたら客としてどのように振舞ったらよいかということが、
具体的に詳しく説明してあり、しかも全て男性の写真を使ってあるので、
大変解りやすいのです。
考えてみれば、小生はずっと前から、ほとんどこの本によって、茶会の
(客としての)知識を得ているような気がします。
ところが...
「な、ない!」 例の本がどこを探しても見当たりません。(この項つづく)