無事に席入りしたものの、その後どうしたらよいか解らず、みんな
部屋の中をうろうろした後で、何とかそれらしい場所に座りました。
この茶室は八畳もある立派な部屋なので、5人程度の客ではどうも
落ち着きません。
正座が苦手な人用の、例の枕のようなものも用意してあります。
どうやら小生は無論のこと、みんな正座が得意ではないようで、
「これはこうやって座るに違いない、あれ?反対かな」などと試して
みたのですが、どうもしっくりいかず、結局辛くなったら足をくずせば
よい_というところで衆議一決しました。
さて、茶道口が開いて亭主側の3人が入ってきます。
みんな知った顔ですし、さっき挨拶したばかりですが、ここが大切な
ところで、 「本日はお招きにあずかりまして...云々」と、せいぜい
畏まって挨拶を交わします。
最初は「初炭」からです。
うん、これはなかなか本格的ではないですか。
でも_ どうやら思うようにできていないようです。
「うまくできないわ。 昨日、先生に特訓してもらったのに...」
ははぁ、なるほど。 でも全然心配いりません。
だって、何せこちらは正客が、「初めての茶会」なぞという本で
昨日特訓しているような具合なのですから。
ともかくみんなで炭の様子をのぞきながら、
「あっ、本当に火がついている」とか、「変った形の炭がある」とか、
それなりに盛り上がったのですが、 終わってから小生はっと気が
つけば、「香合拝見」などと言い出すのをすっかり忘れています。
特訓したのに~ (まぁ 想定内ですけど)
食事はリビングに用意されるとのことで、ここで一旦部屋を出ます。
タイミングは早いですが、中立(なかだち)といったところでしょう。
当然にじり口から出ることになります。
「頭から出るのかな」 「いや、きっと足からよ」などと、 まるで
フィールドアスレチックの雰囲気です。
でも、こうやって見ていると、にじり口が大きいというのは確かに、
我々素人にとっては非常に便利な気がします。 (この項つづく)