ネクタイを締めた小生と普段着の娘のコンビは、遅れては大変と、
かなり早く家を出たおかげで、指定された時間より大分早く寧日庵
に着きそうになりました。 やむなく道端に車を停めて新聞などを
読みながら時間を潰したのですが、こうゆう場面って、もし関係者
に見られたら_ とっても気まずいですよね。
さて、適当な時間になったので何食わぬ顔で寧日庵に着いた
小生達は、すぐに全員と顔合わせして挨拶の後、待合代わりの
リビングで白湯など頂きました。
このリビングは全くの洋風の洒落た部屋なので、ここだけ見れば、
今から茶会ではなくて、クリスマスパーティか何かが始まりそうに
思えます。
ここで、小生が正客をする旨の了解を得たのですが、もちろん
出しゃばっての立候補ではありません_ というより、連客の
反応は、「正客?? いや...ともかくお任せします」といった
様子だったのですから。(想定内ですけど)
さて時間となりました。
縁側から草履をはいて庭に降ります_
ここで雰囲気がガラリと変わります。
(つまり、世俗から断たれた空間に入ったかもしれない!?)
まず蹲踞で手を清めて_
苔が見事な、なかなか味のある手水鉢が置いてあります。
うん、すっかり茶会らしくなってきました。
おっと、小生の所作をみんなが見ています。 つまり、小生が
間違えると、全員が間違えることになります。 ひょっとして、
柄杓をくるくるとまわしたりすると、全員がそうするだろうか。
(そんなことをしてはいけない)
にじり口から茶室に入ります_
亭主側から手伝いが出て、草履などを扱ってくれたので、特別困る
ことはありませんでした。このにじり口は、慣れぬ人でも入りやすい
ように、少々大きめに作ってあるそうです。
部屋に入って、床を拝見_
「和敬清寂」が掛かっていますが、これは小生宅でも、気に入って
最初に入手したものと同じ、言わば姉妹軸です。
花は確か「ほととぎす」...。 偶然、2~3日前に他所で見て、
名前を覚えたばかりです。 よし、早速、亭主との問答で博識を
披露しなくちゃ。(花には全く弱い小生が知ったふりして喋っても、
すぐにボロが出そうですが_ この項つづく)