英語の教師_6(オールドミス)

 中学時代の英語教師では、もう一人記憶に残っている先生が
います。 この先生は女性で、歳のころはよくわかりませんが、
とにかく「オールドミス」という「あだ名(ニックネーム)」がついて
いました。

  OldMiss1
  (写真は本文とは関係ありません)

 「オールドミス」という言葉は、最近は死語のようで、ほとんど聞き
ませんから、念のために説明すると、ミス(Miss)というのは未婚の
女性に付ける敬称で、鈴木さんとか鈴木先生とか言う場合には、
Miss Suzuki のように使います。
(最近は未婚既婚にかかわらず、Ms.Suzuki を使うようですが)
 ここから、未婚者はミスである、既婚者はミセスであるというような
言い方を(当時の日本では)一般的にしていました。

 そして、オールドミスとは「歳をとっているミス」すなわち、
「いい歳をしていてもまだ結婚できない女性」というような意味で、
女性はある程度の年齢に達したら結婚するのが当たり前であった
当時では、とんでもなく失敬なあだ名であったわけです。

 この先生に何故オールドミスというあだ名が付いていたのかは、
よくわかりません。 そもそも中学生ぐらいでは、大人の年齢などと
いうものはさっぱり解らぬものですが、今から思い出してもせいぜい
この先生は30歳程度では無かったかと思われます。

 さらに、この先生は生徒に人気もありましたし、生徒たちもそんなに
悪気があって「オールドミス」などと呼んでいたわけではありません。
 また、実際にはその後わりとすぐに結婚されたようで、そういう意味
でも(多分)そんなにこのあだ名が悲劇的であったわけでは無いと
思います。 但しそうはいっても、あまり人前で大声で言えるような
あだ名ではなかったこともまた確かだったのです。

 一般的にオールドミスの先生というと、吊り上がった形のメガネを
掛けており、すぐに感情的になってしまって、痩せ過ぎの体を震わせて
「何ですかっ! あなたたちは!」などと、甲高い声でヒステリックに
生徒を叱りつける_ というのが相場であったものです。

  OldMiss2
  (写真はオールドミスとは関係ありません)

 でもこの先生は、小柄な容姿に似合わず何となく落ち着いた態度で、
悪ガキどもが教室の隅でさぼっていたりすると、
 「ねえねえ、君たち、そこで何をしてるのぉ」などと、
やや低いハスキーな声でゆっくりとたしなめる_といった調子でした。
                              (この項つづく)

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