閑話諸口

乗り物酔いの顛末_2(見えぬ富士山)

 乗り物酔いの体質は、遺伝によるものであろうという話のつづきです。
確かに小生の子供たちも、最近は余程ましになりましたが、小さい頃は
よく乗り物酔いしたものです。

  車窓よりの景色

 特に、娘の方がひどくて、ある時家族で旅行をしようとて車で我が家を
出発したところ、50メートル程進んだところで娘が、気持ち悪くなったので、
すぐに車から降りたいと言い出したことがありました。
 この時はさすがに、家族全員暗澹とした気持ちになったものです。

 不思議なことに、自分で車を運転すると(ほとんど)酔いません。
多分、他人の運転する車では自分の意志と関係のない動きをするのが
酔いの原因になるのだと思われます。
 そういうわけなので、(子供たちも免許を持つようになってからは)車で
家族旅行するときは、一番酔って気持ちの悪くなった者から順に運転手に
なります。 しかし、これってなんだか、とても危ないような気がしないでも
ないような...。

 但し、カミさんだけは(小生と血のつながりがありませんので)、全然
酔いません。 これがまた極端に強くて、走る車のなかで寝ころんで、
本など読んでいても全く平気なので、家族の中ではちょっとした宇宙人
の雰囲気です。

  新幹線  
 小生は、新幹線でもよく酔ってしまいます。
何もせずに黙って前を向いて座っていれば大抵は大丈夫なのですが、
いい加減退屈になって、ちょっと変わった行動をすると、すぐにこっぴどい
目にあってしまうのです。 

 例えば、富士山を見るのが大好きな小生は、新幹線が新富士駅の近くを
通る時は、一所懸命窓から富士山を探します。 
 小生の小さい頃は、子供は言うに及ばず、大人たちも皆一緒になって、
「あっ!富士山だ」と口々に叫びながら、窓から乗り出すようにして富士山を
見たものですが、最近はどういうわけか皆知らん顔をしています。
 富士山などめずらしくなくなったのか、他にもっと楽しいことが多くなった
のか、小生にはこれは全く理解できぬ現象ですが。

  新幹線から見た富士山

 で、見晴らしの悪い座席に座ってしまった場合は、小生一人が真剣な顔で
キョロキョロしているのが、あまりにもみっともないので、やむを得ずデッキ
(乗降口)の辺りまで出て、小さな窓から富士山を探すこともよくあるのですが、
これがいけません。 
 デッキのあたりは意外と横揺れが激しいせいか、これをやると、まず確実に
2~3分で酔ってしまいます。 
 ということは2~3分以内に富士山を見つけ出し、その景色を堪能してから
座席に帰って来なければならないので、充分にタイミングを計ってから行動を
起こすことが肝要になるのですが、大抵の場合は時間切れで、何も見ないで
あきらめて席にもどって来ることが多いのです。

 新幹線といえば、個室に乗った時にひどい目に会ったことがあります。
 (この項つづく)

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