((外出先で抹茶を飲むこと))
さて、小生も長じて親から離れて住むようになると、
抹茶を飲む機会はめったになくなりました。
もともと気がついたら飲んでいたわけで、とくに好きだとか
禁断症状が出るというものでもありませんので、ほとんど
抹茶を飲んでいないことを意識しませんでした。
ただ、夏のかき氷は宇治に限るなどと思っていたのは、
やはり、抹茶の味が好きだったからでしょうか。
また、時々何かの機会に、外出先で「抹茶あります」とか
書いてあるような場所に遭遇すると、何となくなつかしく、
じゃあ飲んでみようかな。
という気になります。 もちろん「茶道」とは無縁で、ただ腰かけていると、
コーヒーでなくて抹茶が出て来る..といった程度のお話です。
それでも、そんな機会はせいぜい1年に1度くらいのものですので、
このころが、小生にとって一生で一番、抹茶に縁のなかった時代です。
ある時、(そろそろ話が佳境に入ります)仕事で朝から出かけ、
思ったより早く終わったので、「コーヒーでも飲んで帰るか」と、ゆっくり
車を走らせていると、そのあたりの名所を案内する看板が目に留まりました。
「丈山苑・西へ1km」との指示に従い幹線道路から降りて、
5分ほど走らせると、それらしき場所の駐車場に着きました。
丈山苑? 苑とは何だろう。公園か?まさか葬式関係ではあるまい。
などと疑心暗鬼ながら、せっかくここまできたのだから、とにかく覗いて
見ることにしました。
因みに、小生は自営業であり、こんな時に少々の自由時間をひねり出すのは
大して難しくありません。 (つづく)