茶道の懐_6(トイレの織部)

日本文化1 

 茶道を始める動機の一つに、「日本文化に触れたい」というものが
あるに違い無いという話の続きです。
 日本文化に触れようとしても、急に歌舞伎の世界に入ったり、禅寺の
門をくぐるというのも大変ですので、手ごろな茶道などどうだろう...
というようなことかもしれません。 

 小生の場合は、茶道そのものには大して興味がありませんが、
茶道についての本を読んだり、茶道関連の催しに出かける、といった
茶道との付き合いによって、ふと気付いたら、言うところの日本文化に
触れることが多くなっていた... ように思います。

 つまり、意識するかどうかはともかく、茶道に関わっていた結果として、
「知らなくては勿体なくて、しかもすぐ近くにあるところの、世界に誇る
日本文化」に接する機会をしばしば得ていた、と言えるでしょう。

 たとえば_   陶磁器です。

 小生は陶磁器で有名な瀬戸や美濃の近くに住んでいますので、また
家の近くには陶磁器を扱う貿易商社が沢山あった関係で、小さい頃から
身の回りに不必要な焼き物が一杯ありました。

 こういうものは何でもそうですが、いつも身近にあると、たとえどんなに
芸術的な価値があろうとも、どんなに高価であろうとも、大して有難く
思えぬものです。(南アフリカの一部の地域では、家の周りにダイヤが
ごろごろしているかもしれません)

 小生の小さい頃、我が家のトイレは庭にせり出しており、水洗でしたが
それでも、庭のその辺りは何となく臭かったり、不潔な雰囲気が漂って
いました。 そして、どういうわけか、特に使用していないと思われる
陶器の壺が、いつもそこに雨ざらしにして置いてあったのです。

織部1

 この壺は、肌色っぽい地肌に、青緑色の塗料のようなものがべったりと
塗ってあり、しかもその青緑がだらしなく垂れている_といった様子です。
周りの雰囲気からいって、何か汚いものが陶器に付着して、垂れ流れて
いるとも見えました。

 小生はそれを見るたびに、なんかとても不潔なものが置いてあるなぁと、
感じていたのですが、大きくなってから、それは織部(おりべ)という種類
の焼物であると知ったのです。 (つづく)

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