異端の茶会_6(水の漏らぬ釜)

 狭い家の一部屋を「茶室」にしてしまった話のつづきです。
もちろん、自分たちが「茶室」と呼んでいるだけで、一般的に思い浮か
べる茶室とは全然違っています。 ただ単に普通の和室に炉が切って
あるというだけなのですから。

 炉2

 何しろ、床の間が無いのはともかく、せっかく切った炉に懸けるべき
釜すら持ってない(買えない)のですから、まるで笑い話です。
 こんな家はひょっとすると日本中探しても我が家だけかもしれない、
ということは、世界中で我が家だけ_ つまりギネスに載せても...

 しかし、茶室に指定したからには、ここで通常の生活をしたのでは
面白くありません。 意地でもこの部屋は、抹茶を飲む部屋、あるいは
せいぜい客をお通しする部屋にして、日常の生活には使わぬことに
しました。

 それにしても...
釜の無い炉の横でお茶を飲んでいる図は、何だかとてもみじめで、
とにかく無理をしても釜だけは早急に何とか手に入れなくちゃ_
というわけで、暇さえあればカミさんとあちこち物色に出かけたのです
が、我が家に買えそうな(値段の)釜はなかなか見つかりません。

 骨董市(つまり、骨董品を売る業者がたくさん集まる市(いち))が
あれば、必ず出かけました。
 普通は、こういう所で買うためには、自分自身に道具を見る目が
必要なのでしょうが、とにかく水が漏れなくて予算以内であればよい
と考えて探すのですから、大して問題はないのです。

 結局、ある店で特別奉仕品なるものを手に入れて、やれやれ、
やっと炉に釜が載りました。
 そうして、(釜のある)「茶室」で、カミさんの点てた茶を一服
飲んだ気分は、 いや_ 本当に満足すべきものでした...。

 炉3

 で次は、ここに何とか軸を掛けたいと思うようになったのです。
こんなことを言っていては切りがありませんが、あと掛け物さえ
あれば、もう何も要らないような気もします。

 実は、掛け物は、カミさんが何とかの資格を取った時に師匠から
頂いたという結構よさそうなものが、一本だけあるのですが、
それを掛ける場所がないのです。 (つづく)

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