今回の茶事は、もともと別のまともな人が出席する予定であった
ものが、どうしても都合がつかなくなり、巡り巡ってどういうわけか
小生が出席できることとなったものなのです。
場所も何もさっぱり解らぬ小生は、その紹介者に遠足の児童
(もしくは屠殺場への牛)よろしく引率されて、茶事の催される京都
まで出かけたのでした。
(写真は本文とは関係ありません)
実は、茶室や庭はどんな様子か全く予備知識がなかったのですが、
一歩足を踏み入れるや、「あ、これはすごい」という雰囲気です。
座敷も庭も決して広くはありませんし、いわゆる豪華な造りなどでは
全然ないのですが、何とも詫びた佇まいで、
これです、こんなところに来たかったのです_ と、思わず涙が...
(まあ、少々オーバーですが)
同席者は、先の説明のようにそうそうたるメンバーです。
ただでさえ人見知りする小生は、なるべく引率者の後ろに隠れる
ようにしていたのですが、ややもすると、「この方は_ 」などと、紹介
されてしまいますので、止むを得ず 「ハァ、全くの初心者です。きっと
ご迷惑をおかけします」と、壊れたレコード(今時そんな物はなさそう
ですが)のように繰り返していたのでした。
さて、茶事が始まりました。
正客(客側の代表)は、明らかにひとかどの師匠であろうと思われる
茶人が勤めます。
えも言われぬ雰囲気が漂う部屋の中で、同席者たちの一糸乱れぬ
見事なる振る舞い(約一名、乱す者がおりましたが...)に乗って、
あたかも一つの物語が進行するような、そんな夢の時間 が過ぎて
行ったのです。
(写真は本文とは関係ありません)
ピンと張った空気に緊張しつつも、評判通りのおいしい料理を味わい
ながら、ああ、出席できてよかった_ と、小生至福の時間を過ごして
います。
そして_ 亭主(茶事の主催者)である高名な師匠の、心にしみる
ようなお話の数々...
これが、どうも...
話の中身が小生には一々ひっかかるのです。
つまりそれは、自分の自慢話であり、他人の悪口であり、出席者に
対する失敬な発言であり...
そしてついには、(ひとかどの師匠であろう)正客の振る舞いを批評し
***** (おっと、このあたりで止めておかないと...)
ええと、たしか_
ものすごく簡単な粗筋のみを、出来るだけ感情を抑えて、淡々と...
う~む、ちょっと はみ出したか? (つづく)