茶道 茶事とは難題

茶事とは難題_6(悲しきカンニング王)

 正座について、あれこれと苦労している時もまた、例の感慨
というか想念が沸き起こってくるのを感じていたのですが、 
このことに関しては、いずれ詳しくお話します。

懐石の本1
   (写真は辻留「茶懐石」)

 さて、やっと料理を食べる手順(を覚える段)にたどり着きました。
やれやれもう少しだ。 と思いながら本を読みますと...  いや、
これが予想を遥かに超えた難解さで、とてももう少しではありません。

 何種類か出てくる料理ごとに、椀の蓋を開けたり開けなかったり、
左の椀から食べたかと思えば向こう側の器から食べてみたり、
全部食べるものもあれば、一口だけ残しておくものもあったり_ と
わざと覚えきらぬように意地悪をして、素人を困らせようとしている
としか思えないのです。

 さらに、運ばれた料理を受け取る方法だの、やれ飯櫃の蓋がどうの
酒の「飲み方」や「注ぎ方」がこうの、残した料理は、こうして持ち帰る
だのと、 どこまでもきりがありません。

 これを全部覚える?  今から?

 そういえば、こんな雰囲気は学生時代によく経験したような..。
そう、 とても苦手な教科の試験を前にした、一夜漬けの勉強の
場面が、ありありと浮かんできます。

 試験のことを考えていて、うまい方法を思いつきました。
何しろ、困難に遭遇した時それに正面から立ち向かわず、
何とか逃げ道を模索するのが、小生の得意技です。
(全然自慢になっていませんが)

 その方法とは、つまり小さなカンニングペーパーを作って、
それに手順を詳しく書いておけばよいのではないか!!

  カンニングペーパー

 ここだけの話ですが、 実は小生は学生の時、自他共に認める
カンニングの名人だったのです。
最も得意にしたのは小さな紙の裏表にぎっしり文字を書き込んで、
これを手の中に出したり入れたりしながら読み取る手法で...

 よく考えてみたら_  今の小生では悲しいことに、
そんな小さな文字はとても読めません。   (つづく)

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