それにしても大きな窯で、しかも長い間にレンガの表面が、灰を
自然の釉薬(ゆうやく:陶器を焼く時にかける薬)として、きれいに
焼き付けられており、まるでこの部屋自体が一つの大きな陶器の
作品のようになっています。
この窯は、(よく本などで見かける)薪を燃やして微妙な火加減で
芸術作品を作るといった、もっと小ぶりの窯とは少し趣が違い、石炭
を燃料として大量の土管などを焼くような用途の窯(らしいの)です。
別の店に入ってみると_
今度は、木造の作業場を改造したと思われる造りで、何か懐かしい
ような雰囲気が漂っています。
木製の階段を、ギシギシいわせながら二階へ上がってみると、
店の奥に茶室が造ってありました。
ふ~む、こんな気取らない茶室もなかなか面白いような_。
少なくとも、街中のビルの中での大寄せなどに比べたら、はるかに
気持ちのよい茶会ができそうな気がします。
さらに言えば、こういう素朴な場所で茶会をやれば、意地の悪い
出席者もいなくなるような、そんな気もするようなしないような...。
店を出てしばらく歩くと、登り窯(のぼりがま:大量の陶器を均一に
焼くために、火が斜めに燃え登るように作られた窯)もありました。
(こちらは薪を燃料にする方のタイプです)
これも登り窯にしては、結構大きいように思います。
...? なんだか、店の様子は面白いし、町並みは珍しいしで、
肝心の陶器をほとんど見ていないのに気付きました。
これは「仕事の帰りに時間が余ったので_ 」では、とても
回りきれぬようです。
ということで、休みの日にカミさんを連れて、出直すことにしました。
今度はじっくり陶器を見て、出来れば少々買い物など...(つづく)