茶事とは難題_15(ほろ酔い加減)

  濃茶5  
   (写真はNHK「趣味悠々・点前を楽しむ」より)

 正客が濃茶をズルズルズルで、 う~ん、あのくらいの音を立てて
飲まなくてはいけないのか_  と、暗い気持ちの小生でしたが、
直前の助太刀氏は、あまり音を立てません。  よしよし、小生も
あまり音を立てずにズズー

 普通の人は、こんなことに大してこだわらないのでしょうか。
どうも小生は神経質でいけない。 大谷刑部に対する石田光成の逸話
(説明略)などはとても信じられないのです。
 でも、濃茶の味は少し解りました。 へんな言い方ですが、いわゆる
本物の抹茶の味が充分にして、確かに美味かったような...。

 つづいて、薄茶が出されます。
この辺りから、席の雰囲気はくつろいだものとなり、小生も(無口の)
助太刀氏と和やかに話をしたりで、何とも言えぬ解放感です。

  道具1
   (写真はNHK「趣味悠々・点前を楽しむ」より)

 道具の拝見があったりした後、どうやらこれで無事に茶事は終了した
ようです。 どう見ても、服はずぶ濡れになっていませんし、隣の人の
頭も無事なようで、想定より相当上出来に終えることができました。

 「案ずるより産むが易し」_。 

 もっとも、こちらが気付いてないだけで、傍から見ると妙な振る舞いが
一杯あったのでしょうが、まあそれにしても、泣きながら帰る程では
なかったことも確かです。

 で、何かまだありそうな雰囲気です。 これ以上は教科書には載って
ないぞと、訝って見ていますと、何とアイスクリームが運ばれてきました。

 これは一体どうやって食べれば...   いやいや、これはあくまでも
「終りましたよ。 お疲れ様」 といった意味の「おまけ」とのことです。
なるほど、火照った体と気分を心地よく冷やしてくれる冷菓は、まさに
グッドタイミングで、皆てんでに談笑しつつ(作法抜きで)味わったのでした。

  **********

  師匠の家2

 関係者にお礼の挨拶をして、師匠の家を出ました。
いつの間にか晴れ渡り、ちらほらと星が見え始めた冬の空を見上げ、
先程までの茶会の余韻を充分に味わいながら、ゆっくりと家路に向かいます。
 席中では、ほんの二口か三口しか酒は口にしませんでしたが、
まるでほろ酔い加減で、いい気持ちです。

 人生は、いろいろな経験をする機会があるものですが、小生にとって
今回の茶事は、大切な記憶の内の一つになることでしょう。 
  (「茶事とは難題」 おわり 「茶道の懐」へつづく)

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