お呼びがかかって、席入りとなりました。
ちゃんと扇子を置いて、お辞儀をして部屋の中へはいって...
このあたりは、普通の茶会でも時々経験していますので、
大丈夫です。
ふと気が付くと、いつの間にか隣に助太刀氏が座っています。
こちらを向いてニヤっと笑うのを見て、どうやら小生も落ち着きを
取り戻しました。
亭主が登場し、順々に挨拶の段です。
「想定」ではここで、小生がとんでもないことを口走るはずですが、
口走ってはいけない「とんでもないこと」とは何だろう。
「本日はお忙しいところを出席させていただきまして_ 」とか、
「私は何もわからぬヴェテランですが_ 」くらいなら、まあよいか。
「このたびはご愁傷さまで_ 」などと言ったら大変かもしれない。
...馬鹿なことを考えていると、却ってそう言ってしまいそうです。
ここは、気の利いた挨拶をしよう等と考えてはいけない。素人らしい、
気の利かない挨拶をすべきです。
「本日はありがとうございます。 どうぞよろしくお願い致します。」
どうです。 これでもなかなか立派な挨拶ではないですか。
(写真はNHK「趣味悠々・点前を楽しむ」より)
炭点前(炉の火に炭を継ぐ様子を皆で見物するもの)が始りました。
みんなの後ろに、もぞもぞとついて行きましたが、隣の人の動きばかり
気にしていて、火の方など全然見ていません。
料理が運ばれて来ました。これを折敷(おしき:膳)ごと受け取ります。
さあ、ひっくり返すぞ。 どうかな、どうかな。
大丈夫です。 うまく受け取りました。
今のところ、「想定」より相当上出来で進んでいるようです。
(写真は淡交「別冊・茶懐石」より)
隣の助太刀氏の動きを目で追いながら、結構うまく真似できています。
時々、小生に妙な動きがあるのは、ある程度止むを得ません。
左の椀に手を伸ばして寸前で右の椀の蓋をとるとか、
もう一口食べそうなのに食べないとか、
隣の人と一緒になって鼻をつまんでいるとか、(これはないですが)
順調に進んだ食事でしたが、最後に失敗をしてしまいました。 (つづく)