閑話諸口

乗り物酔いの顛末_4(成田の悪夢)

  高速バス
   (写真は本文とは関係ありません)

 高速バスにも辛い思い出があります。
学生の頃、どういうわけか東名高速道路のバスに乗って東京から帰って
来た(名古屋まで)ことがありましたが、例のごとくすっかり酔ってしまい、
道中の後半はずっと、(雨が降っていましたが)窓から頭を完全に外に
出していて、運転手から何度も注意を受けたのですが、小生はまったく
それを無視して、そのまま頭を出していたことを覚えています。
(今考えてみると、とても危ないような...)
 もちろん、その後二度と高速バスには乗っていません。

 飛行機は、どんなに気分が悪くなっても途中で降りるわけにはいき
ませんので、いつもとても緊張して、(吐くための)ビニールバックを
握りしめています。 しかしそのわりに、飛行機では存外酔いません。
それでも、一度ひどい目にあったことがあります。

  飛行中

 大分前になりますが、初めて家族で海外旅行をした時のことです。
中部空港から現地への直通便がなく、成田経由だったのですが、
この中部空港からの便が成田へ着陸するまでは何もトラブルはなく、
やれやれまず第一関門突破と一安心していたところ、この飛行機が
そのあと駐機場を探して?飛行場内をぐるぐる回り始め、そしてこれが
いつまでたっても終わらずに何だか2~3周したのではないかという
ような具合で、やっと停まった時には小生はもう冷や汗びっしょりで、
体が固まってしまう最悪の状態になっていました。 
 で、そこからさらにバスに乗ってターミナルビルまで行かなければ
ならないのですが、小生は飛行機のタラップを降りた所でもう完全に
動けなくなってしまったのです。

 当然、他の乗客たちはバスに乗り込み、小生と心配して取り囲む
小生の家族たちがバスに乗るのを待っているわけですが、この時の
小生は「さあ殺せ」と言った心境で、「いいから俺をおいて先に行って
くれ」と家族に伝えたのですが、後から考えれば、まさか乗客を一人
だけ飛行機の足元に残したままバスが出発できるはずもありません。

  成田空港駐機場

 とにかく、しばらく待ってもらってから抱えられる様にしてバスに乗り、
無事にターミナルビルにたどりつき、それから待合室の椅子の上で
寝ていたのですが、これが帰りならともかく、今から(約10時間も!)
飛行機に乗って、海外へ出かけようというのですから、まさに悲劇的な
状況と言えます。
 もちろん、この時小生は旅行の中止を真剣に考えていました。

 結局のところ、危うく家族旅行を全うすることができたのですが、
よく考えてみると、これは飛行機に酔ったと言えるのでしょうか。
帰りの便でも、成田発の機ではベルトを締め室内を消灯してから
実際に飛び立つまでに1時間近く待たされ、小生は行きの便での
出来事を思い出して、戦々恐々としていたものでした。

 それ以来、成田空港を利用したことは一度もありません。 
 (この項つづく)

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